PassbookAI

PassbookAI 利用マニュアル

ファーストポイント / 通帳データ自動仕訳ツール

1. はじめに

PassbookAI は、顧客の預金通帳PDFや写真を自動で読み取り、弥生会計などの会計ソフトに取り込める仕訳CSVを作成するツールです。

主な機能

基本の考え方 最初は手動で修正しながら使い、辞書を育てていきます。辞書が成熟すれば、次回以降は自動で正しく判定されるようになり、確認作業だけで済むようになります。

2. ログイン

  1. ブラウザで https://passbookai.fpaf.jp/PassbookAI にアクセス
  2. 「Googleでログイン」をクリック
  3. @fpaf.jp のGoogleアカウントで認証
注意 @fpaf.jp 以外のアカウントではログインできません。個人のGmailではなく、事務所のGoogleアカウントでログインしてください。

3. 画面の見方

上部ヘッダー

項目内容
顧客処理対象の顧客名。必須選択。
担当者ログインしているあなたの名前。必須選択。
Claude 接続済みAPIが正常動作していることを示します。
📝 フィードバック不具合・要望を報告するGoogleフォームが開く
ログアウトセッションを終了。

左パネル(ファイル入力)

項目内容
銀行口座読み取る通帳の銀行口座を選択(必須)
対象年度通帳データの会計年度を選択(必須)。例:2026年7月期
AIが科目を推測ONで辞書未登録の取引をClaudeが自動判定
通帳PDFドロップゾーンファイルをドラッグ&ドロップでアップロード
画像補正読み取り精度が悪い場合にコントラスト・明るさを調整

右パネル(仕訳結果)

読み取られた取引が行ごとに表示されます。列は「列表示」ボタンで表示/非表示を切り替えられます。

上部ツールバー

ボタン機能
一時保存読取中データをブラウザに保存
顧客設定銀行口座・部門・補助科目・固有辞書の管理
検索仕訳結果を摘要などで絞り込み
要確認確信度が「中・低」の行のみ表示
残高OK/不整合残高の自動検証結果
出↔入出金・入金の一括入れ替え
Aaフォントサイズ切替
列表示列の表示/非表示を切替
削除チェックした行を削除
CSV出力仕訳CSVをダウンロード

4. 基本フロー(仕訳作成の手順)

1顧客を選択

画面上部の「顧客」欄をクリックし、該当する顧客を検索・選択します。顧客が切り替わると、顧客別の辞書・銀行口座・勘定科目が自動で読み込まれます。

顧客切替時は銀行口座が自動リセットされます 別顧客の口座を誤って使う事故を防ぐため、顧客を切り替えると銀行口座は未選択に戻ります。明示的に選び直してください。
2担当者(自分)を選択

「担当者」欄で自分の名前を選択。担当者情報は仕訳の記録・辞書学習に使われます。

3銀行口座を選択

左パネル上部の「銀行口座」プルダウンから、読み込む通帳の口座を選択。未登録の場合は「顧客設定」→「銀行口座」で追加してください。

4対象年度を選択

顧客の決算月に応じて「前期/当期/翌期」から選択。これにより、通帳の2桁年表記(例:25-12-01)を正しく西暦に変換でき、CSV出力時に期間外データを検出できます。

必須項目 顧客・担当者・銀行口座・対象年度の4つが未選択だと、PDFをアップロードできません(鍵🔒マークが表示されます)。ページをリフレッシュしても、銀行口座だけは再選択が必要です(誤選択防止)。
5通帳PDF / 画像をアップロード

ドロップゾーンに通帳PDF・写真(JPG/PNG/HEIC)・CSVをドラッグ&ドロップ、またはクリックして選択。複数ファイル同時可能です。

6仕訳結果を確認・修正

読み取り完了後、右パネルに各行が表示されます。確信度がの行は担当者確認が必要です。

科目・摘要・部門・税区分などをその場で編集できます。編集内容は自動的に固有辞書に学習され、次回以降に反映されます。

辞書マッチ率警告 この銀行口座での学習辞書が10件以上あり、今回のマッチ率が30%未満の場合、「別口座のデータを読み込んだ可能性」の警告が出ます。
7CSV出力

全行の確信度がで残高が整合していれば、「CSV出力」ボタンが有効になります。クリックして会計ソフト形式(弥生/MF/freee)を選択、アーカイブ名を確認して出力。

出力後、読み取り結果は自動クリアされ、銀行口座選択もリセットされます(次の作業で別口座を選び直しやすく)。

5. 確信度とツールチップ

各行の左端に確信度が表示されます:

表示意味対応
辞書一致 or 確認済みそのままCSV出力可
AI推測・金額不一致・残高ズレ等内容確認後「✓ 確認」ボタンで高に昇格
日付不正・金額なし等必ず手動で修正

判定根拠バッジ

確信度が中・低のとき、判定理由を示す小バッジが表示されます。

確信度セルのホバーで詳細表示

確信度セル(「高」「中」「低」の部分)にマウスを乗せると、詳細ポップアップが表示されます。

✓確認ボタン

重要な学習操作 ✓確認ボタンを押すと、確信度が「高」になるだけでなく、現在の設定(摘要・科目・税区分・部門)が固有辞書に登録されます。次回以降、同じ摘要が出てきた時に自動で正しく判定されるようになります。

6. 辞書機能(学習の仕組み)

固有辞書(顧客別)

顧客ごとに学習される辞書。その顧客特有の摘要パターンを記録します。

辞書が登録されるタイミング

辞書マッチのロジック(優先順位)

  1. 金額条件完全一致: 金額条件付きエントリで、取引金額が完全一致
  2. 汎用エントリ: 金額条件なしのエントリ(金額を問わない)
  3. 辞書マッチなし: 上記どちらもない場合、Claude AI が新規判定

マッチ条件

上記に加えて、以下の条件も必要です:

バッジの意味

共通辞書(事務所全体)

全顧客共通のキーワード辞書。3人以上の担当者が異なる顧客で同じ摘要に同じ科目を設定すると、自動的に共通辞書に「昇格」します。 昇格時は、多数決で方向・税区分・補助科目・部門・書換後摘要も引き継がれます。

逆に、昇格済みの科目を担当者が3回修正すると自動的に「降格」(削除)されます。

7. 辞書の他行反映と金額別登録

同じ摘要の他行に自動反映される

1行の設定を変更すると、同じ通帳原文の他の行にも自動で反映されます(伝播)。

伝播の動作

金額違いの行がある場合の確認ダイアログ

同じ摘要でも金額で取引内容が変わる場合があります。例:

この時、ダイアログで全情報(科目・補助・税区分・書換摘要)が表示され、以下から選択できます:

競合検知の詳細ダイアログ

既に辞書にある設定と違う内容を登録しようとすると、既存と今回の内容を並列比較できるダイアログが表示されます:

3つの選択肢:

設計の考え方 「金額別に両方登録」を選んだ場合、既存の汎用エントリはそのまま残し、新たに金額条件付きのエントリを追加します。次回取込時は
① 金額完全一致のエントリ優先 → ② 汎用エントリへフォールバック の順で判定されます。

8. 仕訳日記帳取込(過去データからの一括学習)

過去に弥生等で処理した仕訳日記帳CSVを取り込むことで、その仕訳実績から固有辞書を一括学習させる機能です。

機能の場所

「設定」タブ →「帳簿取込」 から実行できます。

こんな時に便利

取込の流れ

  1. 「設定」→「帳簿取込」を開く
  2. 顧客を選択
  3. 弥生形式の仕訳日記帳CSVをアップロード
  4. システムが摘要・科目・税区分・部門等を抽出
  5. 固有辞書に一括登録

取込時の挙動

⚠ 注意点:重複・混乱のリスク 仕訳日記帳取込は便利な一方、以下のような注意が必要です:

推奨運用

シナリオ推奨
新規顧客で過去データが豊富✅ 取込推奨(初期学習のブースター)
既に辞書が育っている顧客⚠️ 追加取込は避ける(重複発生の元)
通帳のみで徐々に育てたい❌ 取込不要(時間はかかるがクリーン)
ポイント 仕訳日記帳取込は「初期学習ブースター」として新規顧客で使い切り、その後は通帳取込メインで運用するのが最もクリーンです。既存顧客に追加取込すると、辞書の混乱を招く可能性があるので慎重に。

9. 辞書変更の取消(ロールバック)

辞書を誤って更新しても、取り消せる仕組みが2段階あります。

自分の変更履歴(個別ロールバック)

「顧客設定」→「通帳辞書」セクションの「自分の変更履歴」ボタン。

辞書バックアップ(全体復元)

「顧客設定」→「通帳辞書」セクションの「バックアップ」ボタン。

10. 誤選択を防ぐ仕組み

誤った銀行口座で取り込んで辞書を汚染する事故を防ぐため、複数の仕組みがあります。

自動リセット

通帳の銀行名との照合

Claude が通帳の先頭から銀行名を抽出し、選択した銀行口座と比較。不一致を検出すると警告ダイアログが表示されます。

辞書マッチ率警告

学習辞書が10件以上ある銀行口座で取込した時、マッチ率が30%未満なら警告ダイアログ。「別口座のデータを誤って取り込んだ可能性」として、読取結果破棄と銀行口座再選択を促します。

11. 編集中のモーダル抑制(デバウンス)

行の科目・補助・税区分・摘要などを連続して編集している最中、確認モーダルが割り込んで作業が中断されるのを防ぐ仕組みです。

設定場所

左パネルの「辞書登録の待機時間」プルダウンから設定。担当者ごとにブラウザに保存されます。

選択肢

設定挙動向くケース
なし(即時)編集ごとに即座に辞書登録・モーダル表示1フィールドだけ変えて即確定したい
1〜2秒編集一段落後に登録通常運用(推奨)
3〜5秒じっくり編集してから登録複数フィールドをまとめて編集する場合
10秒ゆっくり全項目編集した後で新人担当者・慎重に作業したい場合

仕組み

  1. 科目を変更 → タイマー開始(例: 2秒)
  2. 続けて補助科目を変更 → タイマーリセット
  3. 続けて税区分を変更 → タイマーリセット
  4. 2秒間何も編集しない → 辞書登録を実行(必要ならモーダル表示)
メリット 連続編集中は辞書登録・モーダル表示が抑制されるため:
⚠ 注意 「✓確認」ボタンを押した場合は、デバウンスに関係なく即座に辞書登録されます(明示的アクションのため)。

12. 行の編集方法

摘要の編集

  1. 摘要欄をクリックし、テキストを直接編集
  2. 入力中に候補リストが表示される場合は、候補をクリックして選択可能
  3. フォーカスを外す(Enter or Tab)と確定・辞書登録
元の通帳原文は絶対に保持される 摘要を書き換えても、元:◯◯バッジで元のOCR結果を常に確認できます。原文は変更されません。

科目の変更

  1. 相手科目欄をクリック、オートコンプリートから選択
  2. または直接入力(存在しない科目名の場合は元に戻る)
  3. 変更すると自動的に税区分が更新(科目マスターのデフォルト税区分)
  4. 固有辞書に自動記録される

部門の設定

部門は通帳からは読み取れないため、必要に応じて手動設定します。設定すると固有辞書に記録され、次回以降同じ摘要で自動適用されます。

部門列が表示されていない場合は、右上「列表示」ボタンから「部門」にチェックを入れてください。

税区分の変更

税区分プルダウンから選択。辞書に記録されます。

行の追加・削除

出典の色分け

複数ファイルを取り込んだ場合、行の「出典」列がファイルごとに異なる色で表示されます。これにより、どのPDF/写真の何ページ目かが視覚的にすぐ分かります。

13. 残高検証

全行について「前行残高 − 出金 + 入金 = 実際の残高」の式が成立しているかを自動検証します。

不整合の原因と対処

  1. OCR読落し(最多): 該当行の前後で「+」ボタン → 抜けた行を挿入
  2. 金額読取ミス: 金額欄を手動修正
  3. 日付・順序の入れ替わり: 複数ファイル取込時に発生しうる → 修正後、自動で再検証
注意 残高不整合がある状態ではCSV出力できません。必ず解消してから出力してください。

14. 会計期間外データの扱い

CSV出力時に、対象年度で指定した会計期間外のデータ(前期・翌期)が含まれていると、確認ダイアログが表示されます。

選択肢:

通常は「期間外を除いて出力」を選びます。

15. CSV出力(弥生・MF・freee)

出力前のチェック項目

CSV出力ボタンが有効になる条件:

出力形式

形式対応ソフト備考
弥生会計弥生会計(インポート)標準形式。部門・インボイス対応。Shift-JIS出力。
マネーフォワードMFクラウド会計部門対応。
freeefreee会計部門は非対応(freeeの仕様)

税区分(弥生会計向け)

PassbookAI弥生出力
適格10%(仕入)課対仕入込10%適格
区分10%(仕入)課対仕入込10%区分80%
適格軽減8%(仕入)課対仕入込軽減8%適格
課税売上10%課税売上込10%
課税売上軽減8%課税売上込軽減8%
非課税(入金)非課売上
非課税(出金)非課仕入
対象外対象外

アーカイブ名

出力時のファイル名は「YYYYMMDD_顧客名_銀行名_担当者」の形式で自動生成されます。必要に応じて編集可能です。

出力後の挙動

16. 顧客設定・マスター管理

顧客設定

左パネル上部の「顧客設定」ボタンから以下を管理:

設定タブ(事務所全体)

画面上部の「設定」タブから以下を管理:

17. フィードバックの送信

画面右上の青いボタン「📝 フィードバック」から、Googleフォームが新タブで開きます。

記入項目

フィードバックは大歓迎です 気になる点・分かりにくい点・こうだったらもっと便利、などどんなことでもお知らせください。 スクショを添付いただくと対応が早くなります。

18. トラブルシューティング

読み取り結果がおかしい

  1. 日付が空の行が多い:通帳ページに年が記載されていない場合に発生。対象年度が正しく設定されているか確認。
  2. 摘要の文字化け:OCRの読み取り精度の問題。画像補正レベルを上げて再読み込み。
  3. 残高不整合:抜けた行がある可能性。手動で行を追加するか、画像の解像度を上げて再読み込み。

画像補正

左パネル下部の「画像補正」で、コントラスト・明るさを調整できます。通帳が薄い・影がある場合に効果的です。

同じファイルを再処理したい

過去にCSV出力済みのファイルは警告が出ますが、「再度読み込みますか?」で「OK」を押すと処理できます。

ブラウザが古いコードを表示している

Ctrl + Shift + R で強制リロード。

ログアウトできない / 画面が固まる

ブラウザを閉じて再度アクセス。読み取り中のデータは一時保存されている場合があります(セッション復元ダイアログが出ます)。

誤って辞書を更新してしまった

「顧客設定」→「通帳辞書」→「自分の変更履歴」から取り消し可能。他の担当者の変更には影響しません。

銀行口座の不一致警告が出た

通帳の銀行と選択口座が違う可能性。キャンセルして口座を選び直すのが基本。銀行名の読取精度が悪いケースでは「それでも続行」でOK。

辞書マッチ率警告が出た

「別口座のデータを読み込んだ可能性」。「破棄して再選択」を選ぶと読取結果がクリアされ、銀行口座を選び直せます。

19. FAQ

対象年度を間違えて選んだまま読み取ってしまいました

対象年度を変更し、再度通帳をアップロードしてください。既に表示中のデータは対象年度を変えても日付が再計算されません。

同じ摘要が別の顧客でも出てきますが、学習は共有されますか?

基本は顧客別(固有辞書)です。事務所全体で同じ判定が3人分集まると共通辞書に昇格し、他の顧客でも参照されます。

途中で作業を中断したい

「一時保存」ボタンで保存できます。次回ログイン時に復元ダイアログが表示されます。

HEICファイル(iPhone写真)は読み込めますか?

読み込めます。サーバー側で自動的にJPEGに変換されます。

CSV出力でエラーが出て弥生に取り込めない

対象年度を正しく選んで期間外データを除外しているか確認。また、税区分が「非課」単体になっているなど不正コードがある場合は、税区分を見直してください。

辞書を間違って登録してしまった

「顧客設定」→「通帳辞書」→「自分の変更履歴」から個別取消。または「バックアップ」から前日以前の状態に戻す。

同じ摘要でも金額で別の取引として扱いたい

1行を変更すると、金額違いの他行がある場合に確認ダイアログが出ます。「この行だけ」を選ぶと金額条件付きで登録されます。

処理が途中で止まった・エラーが出た

Claude API の一時的な障害やネットワーク切断の可能性があります。数分待って再試行してください。頻発する場合は管理者に確認してください。

確認ボタンを押したのに次回同じ通帳で再度「AI判断」バッジが出る

基本的には学習されていれば出ません。もし再出現する場合は、銀行口座や出入金方向が異なっている可能性があります。該当行を再度確認すれば次回以降解消されます。

画面の列を自分好みに並べ替えたい

右上「列表示」ボタンで表示/非表示を切り替え。列幅はヘッダー境界をドラッグして調整できます(設定はブラウザに保存されます)。

他の担当者の辞書変更を勝手に取り消すリスクはありますか?

ありません。「自分の変更履歴」は自分の変更のみ取消します。さらに取消時に衝突検知があり、他の人が後から同じエントリを編集していればスキップされます。

複数の写真を順番バラバラで取り込んでも大丈夫?

大丈夫です。取込完了時に自動で日付順にソートされ、残高検証も正しく行われます。

仕訳日記帳は取り込んだ方がいいですか?

新規顧客の初期学習には有用ですが、既に辞書が育っている顧客への追加取込は重複・混乱の元になるので避けてください。詳細は「仕訳日記帳取込」の章を参照。

編集中にモーダルが何度も出て作業が進まない

左パネルの「辞書登録の待機時間」を2〜5秒に設定すると、編集が一段落してから1回だけモーダルが出るようになります。

同じ摘要で4件も辞書エントリができてしまった

編集中のモーダルに都度答えていくと重複が発生しやすいです。対策は①デバウンス待機時間を長めに設定、②顧客設定→固有辞書で重複エントリを削除、③「自分の変更履歴」から一括取消。